2年7ヶ月の戦い その1(過去を振り返る4年生の話)
2014年2月3日が決戦の日だった。
そもそも受験をするなんて、全く考えてもいなかった。
そう考えると、ある意味、あの担任には感謝すべきなのか…と一瞬思ったが、やはり感謝する気にはなれない(爆)
学校の先生のことを悪く云うのは良くないことなんだろうとは思う。
だが、実際問題、3年4年の2年間は、Rayにとって地獄のような学校生活だったのは事実。
よりによって、なんで同じ担任に2年も教わらなければならないのか…。
本当に運が悪いとはこのことだ…と思ったことが何度あっただろうか。
3年の終わりに算数の教科書が全て終わらないと云う事実を知ったのだが、担任はそれをフォローすることもなく、そのまま3年が終了。
他のクラスは全て教科書を教わって終わっていると云うのに、Rayのクラスだけ終わらなかった。
だから3年生の算数の教科書で習っていない部分がRayにはあった。
3年生の時は、本当に色々とあった。
中学年はギャングチルドレンと良く云われるが、本当に第一次反抗期とでも云うのか、Rayにしても嘘は付くわ、良くないトラブルに巻き込まれるわのオンパレード。
Ray本人は根本的には素直なのに、それが全て裏目に出て仇となり、担任には酷く嫌われていた。
女の先生だからと云う風に云っちゃだめなんだろうけど、あの担任は本当に自分の腹の虫が治まらないと、生徒に普通に八つ当たりするし、面談の時も酷い云われようだった。
それを私も2年間、良く我慢したなーって思う程酷い担任だった。
自分のお気に入りの子は絶対悪く云わない。
ちゃんと(ちょっと大袈裟な云い方だが)被害者側、加害者側の両方の話を聞いてくれればまだマシだが、自分のお気に入りの生徒がその中に含まれていると、他の生徒の意見は右から左でスルーし生徒の意見をちゃんと聞こうともしない。
そんな担任に嫌気が刺していた所、何とか我慢して3年が終了して「4年生になったら別の先生が担任になるから、それまで頑張ろう」とRayを慰めて何とか休まず学校に登校させていたのに、4年生に進級した初日、もの凄い不機嫌な状態でRayが帰宅したのを今でも覚えている。
「同じ担任だよ! なんでだよ!」
って。
それからは益々酷くなった。
試験的に算数だけ学年3クラスあるのだが、クラス関係なく能力別にクラスを分けての授業と云うことが行われたりした。
当然、Rayは一番下のクラスだ。
夏前にも学校で担任に厭なことを云われて泣きながら帰宅したこともあった。
「もう学校行きたくない」
当時を振り返れば、Rayはかなり限界が来ていたんだと思う。
算数は益々付いていけなくなり、4年の面談でも担任にRayのことをボロクソ云われた。
いい所もあるのに、そういう部分は全く振れず、ちょっとクラスの子と云い合いになったりした時のことを延々と「Rayさんは自分が悪いのに謝らない。自分の非を認めようとしない。その姿勢は如何なものか」と捲し立てられた。
流石にもうこの担任じゃダメだな…と残念に思いながらも、自分の子供の意見は全く聞こうともしないで、相手の子供の意見ばかりを聞くその態度はどうなのか、3年の頃からその態度を改めたことがないけど、教師として生徒を差別化することは恥ずかしい行為ではないのかと反対に捲し立ててやった。
それ以降、益々Rayに対する風当たりは強くなるだろうとは思ったが、我慢が出来なかった。
どうせ云わなくたって、Rayに対する態度は改まらないのだから、云わないままだと泣き寝入りで終わる…と。
算数の授業でも付いていけなくなってきたのだが、担任が担当の時は(能力別にクラス分けして算数は教えていたが、先生は毎回ローテーションだった)出来ないRayを見捨てて、どんどん先に進んでいったらしい。
実際その授業を自分が見ていないから、本当かは分からない。
だが、面談で一対一になった時でも平気でRayのことを悪く云い続けていた担任だ、Rayのことに対して親身になってくれるような担任ではないことは既に理解していた。
担任のせいでRayはどんどん学校が嫌いになりつつあった。
教室で友達と話をしたり遊んだりすることは好きだけど、担任が厭だ、何かあると直ぐRayと、もう一人担任が気に入らない生徒のことを注意して怒る。
学校からの通達のプリントを帰る前に配られたから、忘れないようにランドセルに入れていたら「誰がランドセルを触っていいと云った」と怒ったらしく、それが本当に悔しくてと泣きながらその日は帰宅した。
そもそも、中休み(午前中に20分の長めの休み時間がある)に筆箱を机の中にしまい忘れていたら、校庭で遊んで教室に戻って来た時、消しゴムが細かく切り刻まれていて使える状態じゃなかったと云うことがあった。
Rayは泣きながら「消しゴム買って」と云ってきたことがあった。
「この前買ったばかりなのになんで?」と云ったら切り刻まれて使える状態じゃない…と話して来た。
先生には話したのかと聞いたら「云ったよ! だけど、先生は『Rayさんがちゃんと机の中に筆箱をしまわなかったのが悪い』って云ったんだよ! やったヤツが悪いに決まっているじゃん、だけどしまわなかったオレが悪いってさ」
どうかと思う。
そもそも人のものを勝手に取り出して切り刻んで喜ぶ子供もどうかと思うが、それを野放しにして、挙げ句の果てには筆箱を片づけなかったRayが悪いの一言って(失笑)
このままでは学校そのものも嫌いになるし、算数は益々付いていけなくなる。
今は4年だが、5年になればもう少し難しくなるのに、この状態のまま進級したら完全に置いて行かれ、先のことを考えれば、中学では完全に落ちこぼれ確定だな…と思った。
だから、4年生の夏に塾の体験授業に入塾させることにした。
周囲はみんな4年生に入った春か、4年の夏から塾に通わせる子供が多かった。
そして、大概はN研。
駅前に聳え立つN研のビル…。
確かに中学受験をさせるにはN研だろうが、別に家は受験させる気なんてなかったので、N研に入れるつもりはなかった。
元よりN研は高いと聞いていたので、そんなに高いお金は払えん! と思ったからだ。
色々あちこち調べてみると、駅前にある塾は限られている。
サピは頭がいい子じゃないと入塾出来ないと聞いたし、お金も一番高いと聞いた。
勿論落ちこぼれそうなRayが入れる訳がない。
たまたま、オカンとそういう話をした時に、臨海セミナーが夏期講習の体験を募集していると云う広告を見つけたと云ってきたので、試しに入れてみることにした。
体験なので、通常だったら数万かかる所が、4200円程度で夏期講習が受けられる。
安いし試しに塾に入れてみて、続けられそうな状態だったら、正式に塾に入れるのもいいかな…と思って通わせたのが始まりだ。
塾に入れたママ友に話を聞くと、自分の子供に合う塾とそうでないのがあって、合わないと本当に勉強嫌いになる、だから自分の子供に合った塾を探すのが大変…と云う。
塾の選択肢もそんなに地元ではないのに、合う合わないとかあるのか…と、合わなかったらどうしたものか…と思っていたが、Rayは臨海セミナーが肌に合っていたようだ。
夏休みの夏期講習、毎日今まで考えられないぐらい勉強しているのに、毎日「楽しい! 面白い!」と塾に通っていたRay。
いいことだ、だが、これは良くないことにも繋がるとは分かっていた。
塾が楽しくて学校に行きたくない…と云う子供が居る…と云うことは耳に入っていたからだ。
Rayは元々学校が厭で仕方がなくなっていた状態だった。
担任のせいで。
学力面の心配があったから塾の夏期講習に通わせたのだが、恐らく近い内に云ってくるだろうな…とは思っていた。
「塾で勉強していれば、学校なんて行かなくてもよくない?」
って。
案の定、8月の終わり、前期の後半に突入して早々、Rayはそう話していた。
その時にはもう、塾に通い続けたいと云うRayの意志は固まっていたのだ。
たまたま、地元の臨海セミナーは普通科と受験科があった。
受験させる気なんかなかったから、普通科に入塾させようと思っていた。
学校の授業に付いていけるようになってくれればいい…と思っていたから。
だけど、塾側も当然商売だから上手いことを云う(笑)
受験科に入っていれば、受験しなくてもいいんだし。
だけど、普通科に入った後から受験をやっぱりしたい…となって受験科に転科すると授業に付いていけなくなる子供が実際居て、結果的に塾を辞めてしまう子供も居ます…と。
受験するしないは後から考えてもいいことだけど、もし受験することになった時、普通科だったら遅れを取り戻すのに大変な努力をしなければならない、と。
と云うことで、一先ず受験科に入塾することになった。
受験する予定は全くなかったのに(笑)
家はKayも居るから、私立なんて絶対無理。
そもそもカートを当時はやっていてカートで年間そこそこお金をかけている。
だから生活に余裕がある状態ではないし、私立なんて通わせることになると考えるだけで頭が痛い(笑)
でもここで初めて塾の先生から話が出た。
「何も受験は私立の学校だけが受験じゃないですよ? 国立だってありますよ?」
と。
そうか…授業料がかからないけど受験がある学校もあるのか…とその頃からそういう学校の情報を色々と入手仕始めた。
塾で勉強していることが全て学校で学ぶこととは限らない。
受験でしか出ない問題も実際あって、それらは学校では学ぶことがないけど、反対に塾で習わないことを学校で習うこともある。
だから学校で学ぶことはとても大事で、学校を通うことが一番大事、と塾の先生に云われて、結局、Rayは渋々学校に通うように(苦笑)
まぁ登校拒否にならなくて良かった。
塾に通うようになってからのRayは、それまで最下位を蔓延っていた算数だったが、クラスで1、2と云ってもいいような位の出来になった。
当然担任も文句はない…と思ったが、今度は、学校で習うことよりずっと先のことを学ぶ塾なので、塾ではとうの昔に習ったことを学校でやる時、スラスラと解けてしまうRayに対して「みんなは初めて習うことなんだから、スラスラ解けるからって答えを先に云うんじゃない」みたいなことを云うようになったようだ。
次から次へと厭きさせない担任だわ(爆)
流石に3年連続同じ担任と云うことはない。
そもそも、この担任が高学年を受け持つ程の経験がまだないから絶対に5年の担任になることはないから、とRayに云い聞かせながら、何とか4年生を終了した。
次へ続く。
うちの長男も5年,6年と担任から嫌われ・・・.ことさらカートをやっているなんて吹聴はしていなかったんですが(家庭訪問の際に初入賞したときのゴール写真が飾ってあるのが目にとまったようで、それを覚えていたみたいです)ことあるごとに担任から嫌みを言われ,同級生が掃除の時に遊んでいて,「早く済ませて帰ろう」とたしなめたのを聞きとがめた件の先生から、人に言う前に自分のすることをしろと、結構目の敵にされていました.
同じ校区の公立中学に行っても楽しくなさそうなので,幸い田舎なので受験競争も激しくはなく6年生の時に隣の市の大学の附属中学に進学を希望したところ、「あなたが受かるとはとても思えない」と暴言を吐かれ・・・
結局受かったのでしがらみからは抜けられました.
受験がある中学校に入ってくる子というのは親が言ったからとかではなく,12歳といえども皆,自我がしっかりしているようです.
息子も楽しく3年間を過ごし,カートを話題にできるようになり,いい結果が残せるようになりました.中学受験と,それに関わる準備って、学力形成よりももっと他の面で役立つことが多かったです.
Ray君も進学したらきっといろんな方向に伸びると思います.
ただ,息子の場合,刷り込みが弱く、高校進学の時「医者はいやだ」と言って高専進学してしまいましたが・・・w
>炬燵猫さん
以前、そのようなお話を伺っていたので、家も正にそうだなぁ…と思ったものです。
しかし、その担任凄いですね〜、「あなたが受かるとはとても思えない」って云ったって…。
教師として失格だと思いましたわ…。
そんな先生が担任だったなんて…と。
子供は担任を選ぶことは出来ないですからねぇ…(苦笑)
家もまさか2年連続同じ担任になるとは思いもよりませんでした。
4年の夏のタイミングで塾に入れなかったら、多分登校拒否になっていたかもしれません…。
因みに、その先生、未だにRayの学校で別の学年の担任をやっています。
普通新任で入った先生は大体3年ぐらいで別の学校に転勤になるのに、何故かその先生だけは何年も居ます。
その上去年結婚しました(苦笑)
Rayはもう卒業するので、その先生が担任になることはないですけど、Kayが入学した時にまだ学校に居たら厭だなぁ…って思ってます。
まぁ、結婚したからその内妊娠して産休に入ると思うんですけどね…。
高専進学したんですか…ちょっと意外(笑)
因みに家のダンナ、高専出身ですよ(笑)
医者はいやだって云ったのは、多分、炬燵猫さんが大変そうなのを見て育ったからじゃないですかね(笑)