10月5日未明（アメリカ現地10月4日）apple社がiPhoene 4Sを発表し、その翌日の朝に速報で、ジョブズが死んだとニュースで流れた。
たまたま速報が流れた時、私はダンナを地元駅前までエルグで送りに行った帰り道の社内の中で、特ダネで速報が流れ、赤信号で車を停めた時、慌ててダンナにメールを送った。

「ジョブズが死んだ！　速報が流れている」

元々ジョブズは膵臓癌を患っていて、ここ数年で昔の面影がないぐらい痩せこけてしまったし、今年の8月にはappleのCEOを退職し、会長職に入ったと同時に、治療に専念しているらしい…と云うことは知っていたので、もうあまり長くはないのかも…と云うことは思っていたが、事前にそう思っていても、亡くなってしまったと事実を目の前にするとやっぱりショックだ。

私がapple社のものを使い始めたのは今から23年半も前のこと（笑）
まだ子供と云っても過言ではない頃、社会人に成り立てで、初めて入社した会社では、JR東日本の仕事を中心としていた会社だったので、旅行パンフレットを作る率がかなり高かった。
当時はまだMacは主流の時代ではなく、Macそのものを置いている会社は殆どなかったのだが、その会社の上司のADはそういうものに敏感で、社長や副社長にこの先絶対に便利に使いこなす時代が来るから…と早々にSE30を導入し、それではスペック的に付いていけなくなってきたので、当時新発売したIIciが導入されたばかりだった。
当然会社にその2台しかなかったので、ペーペーの自分が早々触れる訳もないだろう…と思っていたが、ADは私にバンバン触らせて、旅行パンフのスペックのダミーの打ち込みをそれでさせて、スペックを作らせる…と云う仕事をさせてくれたりしたので、今思えば、ADに感謝しなければならないな…と思う程だ（でも超ムカツク上司でw その会社での後半は、別のADが入社したため元のADと組んで仕事をすることはなかったけど…）
当時の電算写植は有能で、普通にプリントして貰って修正を加えて組み直して貰ったりしても、印画紙に焼いての出力ではなかったため随分コストダウン出来ていた。
だが、普通紙にプリントでも何度も出せば当然お金はかかってくる。
それで、ある程度のスペックをダミーで作るようになってから大幅な組み替え修正がなくなり、コストダウンにも結びついたりしていたものだ。

今ではMacで何でも作れる時代になったが、23年前なんて、アプリそのものもそんなになくて、IIciに入っていたアプリは、Illustrator1.88、QX1.xx、Studio8、Photoshop2?　と、バージョンも低く、今みたいに自由度の高い機能は当然なかったため、1クリックで全て何でも出来る訳がなく、みんな独学でどうやったらこういうものが作れるのか…と日夜時間を見つけてはあれこれ弄って自分の財産としていたものだ。

当時は、.Tooでアプリなどの講習会もやったりしていたけど、下手すりゃ私が考えたやり方の方がスマートだ…とその方法を.Too側の講習テキストに使わせて欲しい…なんてこともあったりした（笑）

写植の時代を終わりを告げ、そこからMacが益々飛躍して行き、私たちデザイナーの仕事の仕方もかなり変わってきた。

デザインのノウハウがなくとも、アプリを弄れればそれなりのことが出来てしまえるような時代になってしまったが、それでもその中でもやはり凄いデザインは素人では作れないし、そうだと信じている（笑）

それを出来るようにしたのがMacであり、あの斬新なデザインセンスや機能センスはジョブズじゃなければ出来なかっただろうなって思った。

ジョブズが抜けた跡発表されたG3時代からappleは低迷して、結果的にジョブズを連れ戻したし、その後も飛躍的に発表が続き、今日に至る。

独創性が強いが、だれもがカッコイイと云うデザインと機能…それを生み出したジョブズはホントに凄い人間だ。

この先、appleはジョブズの意志を継いで行くだろうが、それを維持出来るのか、ちょっと心配だが、今まで私の仕事を支えてくれたMacを作ったジョブズに、敬意を表して、…

ありがとう…