DEATH NOTE
やっと原作を読破した。
初夏の頃に、京都に居る友達Rちゃんから全巻を貸して貰ったのだけど(何故、京都からとかツッコミはなしってことで。古本で購入するより、着払いで送って借りた方が安いと判断しただけ…)最初の1巻を読み始めた頃から悪阻が始まり、それから日記にもあれこれ書いていたように、ずっと落ち着いて読み耽ることが出来る状態ではなかった、と云うのと、実は、デスノは連載開始の頃、ジャンプの方で立ち読みしていたので、触り部分の内容は把握していたのだが、如何せん文字量がハンパなく多い(苦笑)
元々、マンガにしても小説にしても読むのが遅い私。
その上に、推理と云うか、裏の裏の裏? ぐらいまで普通に描き綴られ、展開もテンポ良く早いので、ゆっくりよ〜く読まないと内容自体を把握できない…そんな感じの作品だったので、もう観念して、落ち着いて読める時まで、Rちゃんには断りを入れておいて、暫くの間、貸して貰おう…と腰を据えていた状態だった(苦笑)
先日、デスノの実写版の前編が、後編が上映されるのに先駆けTV放映したのを見ていて、パラパラと読んでいた所辺りまでが前編だったので、タイミングがいいと云うべきか、この流れで1巻からまた読み直して、一気に読破しようか、と思う気になりデスノを再開。
だが、やはり私の読むスピードでは、頑張っても1日3巻ぐらいまでが限界。
文字量も多い上に、長時間同じような体制では読み続けられないし、仕事も入ってきているので、集中的にマンガでけを読んでいる場合でもないし…(苦笑)
結局、全巻を読むのに丸4日間もかかってしまった。
ここからは、ネタバレになるので、実写版の後編をこれから見に行き、尚かつ、原作自体を読んでいない人は読まないでね。
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L(エル)が死んでしまう…と云うのは、デスノを読む前からどこかから聞いていたので「そうなのか、Lは負けるのか」と云うのは分かっていたのだが、実際、どういう方法で死ぬのか(それを知った段階では殺されたと云う概念が私にはなく、どういう死に方をしたのか…と云うことぐらいしか頭にはなかった)を知らなかった分、先に結果を知ってしまっていても、全然残念などと云う思いはなく読むことが出来た。
話の展開からして、Lが、最初は月(ライト)に負けて、でも最終的には月が勝って終わっちゃうか? と云う考え方も過ぎったが、そもそも少年誌(しかも小学生ぐらいからオトナまでと云う幅広い年齢層)での読者層を考えると、悪が勝って終わる…と云う結末はジャンプに限ってはないだろう…と云うブランドイメージからも感じていたので、そこに行き着くまでの経緯を、どれぐらい面白く描かれているのか、どれほど緻密にシナリオが練られているのか…と云う所を実は結構楽しみにして読んでいた。
実際、Lが殺された7巻までは、結構グイグイ引き込まれながら読み耽っていたが、その後がねぇ…(苦笑)
正直「疲れた」の一言で片付けてもいいか? 的な気持ちが(苦笑)
Lのことだから、自分が死んだもしもの時のことを考えているだろう…と云う読みは誰でも考え得ることだが、その後継者候補とされている、M(メロ)とN(ニア)が…(苦笑)超イヤ〜なガキで(苦笑)
Lもかなり屈折した人間で、実際にこんなヤツ居たらはり倒すな…とは思うけど(苦笑)まだLの方がMやNよりも全然可愛げがあったなぁ…と親近感すら湧いた程(苦笑)
Lって、如何にも本心では云ってなさそうに「月君は僕の初めての友達だから」って云っていたけど、お互い負けず嫌いでライバル心を剥き出し、絶対にアイツだけには負けたくない…と思っていたけど、絶対に唯一の初めての友達だって認めていた部分があったように感じてならない。
そういう茶目っ気がLには未だあったが、MやNはガキな分、容赦ないと云うか…(苦笑)
結局、NがLの後継者になっちゃったしね(苦笑)
しかし、やはり月が死んで終わるって云うのは分かってはいたけどさ…ああいう結末だったか…と云うのが…。
確かに緻密に考えられていて、本当毎週週刊誌で読んでいれば「も〜、いい所でいつもいつもっ!」とハラハラドキドキしていたに違いない。
だが、単行本になって纏めて読むとなると、文字量が多すぎて、読んでいる途中で疲れてしまう。
そうすると、トリックや伏線などを踏まえた上で、自分が推理を立てよう…と云う気力もあまり湧かなくなってきて…(苦笑)
正直、私的にはLが死んだ所で、デスノは完結しても良かったのではないか…と思った。
あそこで終わっていれば、色々とその後のことなど、読者としては考えが膨らむし、面白い所で終わっていい感じだったのに…と云うのが率直な感想。
最後は、もう辻褄を合わせるのに必死でって感じが強かったしね(苦笑)
元々、ヒカ碁にしても今回のデスノにしても、小畑は原作者付きでマンガを描かせた方が巧い。
と云うか、売れる。
多分、自分でストーリーを膨らますのが苦手なのか下手なのかのどちらかだろうとは思うが…(苦笑)
絵は確かにヒカ碁で格段に巧くなったが、内容は、自分で話を考えていないので、結果的には分業制…と云う漫画家タイプに属している…と云ってもいいだろう。
これは、私の見解だが、もしかしたら小畑やこのデスノの原作者は、Lが殺された所で終わらせるつもりだったのかもしれない。
だが、出版社側が売れている作品だから、あそこで完結させないようにしたのかもしれない。
そこは、出版社と編集側、作者との話の流れなので、実際はどうなのかは分からない。
だが、ジャンプは、古く云えば、キャプテン翼然り、ドラゴンボール然り…人気がある漫画はなかなか連載終了をさせず引き延ばしにかかっている傾向があるので、もしかしたらデスノもそうなのかもしれない…と云う考えも浮かんできた。
私は漫画家で知り合いが何人か居るが、絵が巧く話も巧いのに中々連載の仕事に繋がらない…と云う漫画家も多いことを知っている。
結局、大手の出版社での連載や、いい担当者、いい編集部に恵まれなければ、いくら絵が巧く話も面白くても世の中に出る機会はもの凄く少ない…と云うことだ。
ようは、絵の才能や話のプロット、ストーリー性を考えられるだけでは、売れない。
「運」もそこには必要だ…と云うことだ。
それを考えると、例え自分で話を考えることが出来なかったとしても、小畑はこれだけ売れたのだから、彼には「運」も確かにあるよな…(苦笑)
デスノは作品としては確かに面白かったけど、ヒカ碁とデスノ、どっちが好きかって云われたら、私はヒカ碁の方が好きだな。
もし、デスノがLが殺された所で終わっていたのだったら、迷わずデスノを選んでいただろうけどね(苦笑)
そして、流石ジャンプ。
あれだけ売れると分かっていたからか、単行本の単価のかけ方が違う。
たかだか週刊誌如きで、マットPP加工はしているは、色箔押しは使っているは…(苦笑)
部数をハンパなく初版で刷れる、だから単価も安く済むので、あれだけ装丁にもお金が掛けられるって訳ね。